アプローチとは、一般的にグリーン周りからカップまでの約50ヤード以内の距離を指します。そのうち、初心者の方が難しいと感じるのは、20~30ヤードまでの短い距離ではないでしょうか。 この20~30ヤードのアプローチの距離感が合うようになれば、スコアはまとまりやすくなります。グリーン周りの短い距離を寄せるショットであるアプローチは、スコアメイクの土台となるほど重要な場面です。

― スコアを一気に変える“寄せ”の本質 ―
ドライバーよりも、アイアンよりも、
スコアを決めているのはアプローチです。100切りも、80台も、70台も。
差が出るのは「寄せの質」。
今回は、アプローチが苦手な人も劇的に上達する、
✔ アプローチの種類と使用するクラブ
✔ グリップの握り方と基本スイング
✔ 状況別・ラフからのアプローチの対処法
✔ 練習方法
を紹介していきます。
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アプローチの本質を理解する
まず結論。
アプローチは「降り方」ではなく落としどころを決めるゲーム
フルスイングで振り抜くショットと違い、微妙な距離の調整が必要なので、初心者は特に苦戦しがちです。ミスの原因の8割は「打ち方」に意識が向きすぎていること。
大事なのは
どこに落とすか
どう転がすか
どれくらいの高さが必要か
この3つです。
アプローチの種類と使用するクラブ
アプローチの種類は、大きく分けて「上げるアプローチ(ロブショット)」「ピッチ&ラン」「転がすアプローチ(ランニングアプローチ)」の3つです。
ひとくちにアプローチと言っても転がり方などに違いがあるので、場面に合わせて使い分けることがおすすめです◎

ロブショット
ロブショットはボールを上げて寄せ、着地後はランがほとんど出ず転がらないことが特徴です。
ロブショットで使用するクラブには、ロフト角が最も大きいSWがおすすめです。
アプローチショットの中でも難易度が高くミスのリスクもあるので、初心者は基本的に選択しない方が無難と言えます。
使いどころ:バンカー越え、急な下り
ランニングアプローチ
ランニングアプローチは、ボールをほとんど上げずにランをメインで打つようなショットを指します。
短い振り幅でブレの少ないスイングになるので、トップなどのミスも出にくいのが特徴。
ランニングアプローチを打つ際のクラブは、ウェッジと比較してロフト角が小さめの9Iなどを選ぶことがおすすめです。
転がして寄せるショットなので、手前に池などがある状況で使うことはできません。
またフェースやインパクト後のボールが芝生の抵抗を受けやすいショットになるので、深いラフにボールがある場合にも適さないショットになります。
ピッチ&ラン
ピッチ&ランはランメインで打つランニングアプローチと、キャリーだけで寄せるロブショットの中間に位置する打ち方です。
最も使用されるアプローチショットであらゆる場面で選択されるので、まずはピッチ&ランの精度を高めると良いでしょう。
「ピンの10ヤード手前に落として転がす」などランとキャリーの割合をコントロールできるようになると、アプローチの戦略も立てやすくなります。
使用するクラブはグリーン上のピンのポジションによって変わりますが、AW・PWをベースにすることがおすすめです。

プロや上級者の中には、これらのアプローチを同じクラブ1本で行う方もいますが、初心者の方は状況によってクラブを使い分けるのがおすすめです。
この3つの中で、AWを使うピッチ&ランがアプローチの基本と考えてください。ただし、初心者の方がアプローチの基本的な動きを習得する場合、最初に練習してもらいたいクラブはPWです。
理由は、アプローチを打つ際に、無意識のうちにボールを上げようとする動きが出やすくなるから。
基本的にはクラブのロフトがボールを上げる役割を担ってくれるので、アプローチは自分の動きでボールを上げようとする必要はありません。そのため、それらの動きが出るのを防ぐ意味でも、最初はPWを使った転がすアプローチを習得するのが効果的です。
グリップの握り方と基本スイング
グリップの握り方は、基本的にはアプローチ以外のショットの場合と同じです。左手の中指から小指の指3本で、自分の目線で見て少しグリップの上のほうからしっかり握り、右手は真横に添えるように握ります。アプローチは“微妙な距離感”が命。
アプローチは“微妙な距離感”が命。アプローチショットで失敗しない(成功率を高める)ためには、以下2つの動きを実践すると効果的です。
クラブは短めに持つ
通常は、クラブを短く持つとスイングアークが小さくなり飛距離が落ちてしまいますが、フルスイングの必要がないアプローチでは効果的です。クラブを短めに持ってアプローチすれば、ミート率が向上してミスを減らせます。
クラブを短く持つ際は、グリップエンドから指2~3本分隙間を開けて握りましょう。ただし、クラブを短く持つと飛びづらくなるため、普段の感覚よりも若干大きく振る必要があります。
手首は固定してスイング
アプローチショットは、手首を固定してスイングすると安定します。
手首を使う(コックを入れる)と球に力が伝わりやすくなりますが、その分ミートさせるのが難しくなります。そのため、飛距離が必要ないアプローチでは、手首を固定して安定感を優先すると良いでしょう。
手首を固定するとスイング中にフェースの向きが変わりづらいため、ミート率だけでなく方向性が安定する点もポイントです。
しかし、手首は普段の動作で頻繁に使われる部位のため、固定させてスイングするのは、上級者でも簡単ではありません。両腕と肩でできる三角形をキープさせることを意識してスイングをすれば、常に安定したアプローチができるようになるでしょう。
また、グリップを握る力加減はMAXの3割から4割としましょう。強すぎるとクラブが走らず弱すぎるとスイングが不安定になります。自分なりの力加減を身に着けてスイングを安定させていきましょう。
状況別・ラフからのアプローチの対処法
フェアウェイからのアプローチは、基本の動きを忠実に守ることで対応できます。しかし、初心者の方にとって悩ましいのは、ラフからのアプローチではないでしょうか。ラフは、季節やコースによって長さも違えば芝質も異なるので、対応は難しくなります。
ラフの対処で最も大切なことは、打つ前にボールがある状態(ライ)の確認をすることです。ボールの沈み方によっては、上げることができたり転がすしか方法がなかったりと打ち方が限定されるため、まずはボールの状況を確認してください。ここからは、基本的なラフの対処法を紹介します。
ボールが浮いているとき
ボールが浮いているときは、ヘッドを浮かせて構えましょう。つまり、ボールの高さにヘッドを合わせるように構えます。
このとき、ヘッドを浮かせた分だけアドレス時に両ひじが曲がるはずです。その状態をキープしたままスイングすると、ボールの下をクラブヘッドがすっぽ抜けることなく、うまく飛ばすことができます。

ボールが沈んでいるとき
ボールが沈んでいるときは、つい上から打ち込みたくなると思いますが、強く出すぎるか、手前のラフに食われて全然飛ばないかのどちらかになることが多く、カップまでの距離感が合わなくなります。
もちろん、状況によっては上からボールを打ち込む必要もありますが、基本的にはボールの前後20cmくらいをガサガサガサッとクラブを滑らせるイメージで払うように振りましょう。
このとき、芝の抵抗が強くなるので、それに負けないようにいつもよりもグリップは強く握っておいてください。

最強の練習方法
アプローチショットの練習方法としては、30ヤード・50ヤードなどと目標距離を決めて以下を調整して打つのがおすすめです。練習する際に大切なのが「どれだけ飛んだか」も含め、総飛距離に対するランとキャリーの割合も確認することです。ここではアプローチが上達する練習方法を紹介していきます。
振り幅固定練習
振り幅を「腰から腰」など振り幅を固定し、どれくらいの振り幅で何ヤードの飛距離が出るのかを感覚として調整できるようにしましょう。これにより距離感が数値化され本番のアプローチで振り幅を調整するだけで距離があっていきます。
極端に短い距離だとグリップが弱まってしまう方が多いですが、一定の力加減をキープし、振り幅で調整を図ることがおすすめです。
片手打ち練習
左手1本でクラブを持っている感覚で、右手は添えるだけです。この構えで打つことで、ヘッドがバックスイングでもフォローでも高く上がることなく、低く長く動いてくれるので、アプローチに必要な動きが習得できるだけでなく、ミスが起きる動きを防ぐことができます。
ポイントは、左手の甲をターゲット方向に向けていくイメージを持つこと。大きく振る必要はないので、小さい振り幅で繰り返し練習すると、ボールにあたる感覚や、上げようとしなくてもロフトによってボールが上がってくれる感覚が体感できると思います。それがわかれば、アプローチでのミスは激減するはずです。
アプローチは、とにかくシンプルに考えてシンプルに打つことが大切
アプローチで重要なのは、とにかくシンプルに考えて、シンプルに打つこと。打ちたいアプローチの種類に合わせてクラブを選ぶ方法をおすすめしましたが、打ち方はいずれも同じにすることを守りましょう。そうでなければ、クラブを替えている意味がなく、アプローチがより難しいものになってしまいます。
そして、アプローチ練習は、必ずロフトが立っているPWでボールを転がすアプローチから行ってください。これさえ最初に覚えておけば、スムーズに上達するはずですよ。
反対に、最初にボールを上げようとするアプローチの動きの癖がついてしまうと、直すのにかなりの時間が必要になりますので注意してくださいね。
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